「運動神経」は遺伝じゃない。
こんにちは!東京都港区西麻布にあるBUDDYキッズ運動教室のくるみです。
「うちの子、少し運動が苦手かも……」 「転んだときに手が出なくて、顔を打たないか心配」 そんな風に感じたことはありませんか?
実は、人間の複雑な動きはすべて「36の基本動作」の組み合わせでできています。この36動作を幼児期にどれだけ経験したかが、将来のスポーツ能力だけでなく、ケガをしにくい体づくり、さらには「自分ならできる!」という自信にまで直結するのです。
今回は、山梨大学の中村和彦教授が提唱した「幼児期に身につけておくべき36の基本動作」を軸に、BUDDYキッズでの具体的なレッスン内容を交えて、お子様の可能性を広げるヒントをお伝えします。
なぜ「今」なのか?スキャモンの発育曲線と「36の基本動作」
運動神経を育てる上で、保護者の皆様にぜひ知っておいていただきたいのが「スキャモンの発達曲線」です。

このグラフが示す通り、脳や脊髄、視覚などの神経系は、5歳までに成人の約80%、8歳までには約90%も完成してしまいます。つまり、一生のうちで最も効率よく「体の動かし方」を習得できるのは、まさにこの幼児期なのです。
よく「運動神経は遺伝」と思われがちですが、実際にはこの時期にどれだけ多様な動きを経験したかで決まります。そして、その経験の指標となるのが、「幼児期に身につけておくべき36の基本動作」です。
立派な家を建てるには頑丈な「土台」が必要ですし、大きな木を育てるには深い「根っこ」が必要です。36の動作は、まさにその役割を果たす、「一生モノの土台」です。

この時期に特定の競技だけに偏らず、この「36の基本動作」という広い根っこを張っておけば、将来サッカーやテニス、ダンスなど、どんな道に進んでも驚くほどスムーズに上達できるようになります。
3つのカテゴリーで見る「36の基本動作」とBUDDYキッズのカリキュラム
36の基本動作は、大きく3つのグループに分けられます。
①体のバランスをとる動作(平衡系動作)
②体を移動する動き(移動系動作)
③用具を操作する動き・力試しの動き(操作系動作)
① 体のバランスをとる動作(平衡系動作)
「グラグラしない、ブレない体」はすべての運動のスタート地点です。

「平衡系」と聞くと難しく感じますが、実は「転びそうになっても耐える」「姿勢をピタッと止める」 といった、体の芯(重心)をコントロールする力のこと。BUDDYキッズでは、マット運動や鉄棒を通して、この「ブレない軸」をじっくり育てます。
例えばマット運動では、前転や後転で自分の体を丸めてコントロールする感覚を養い、壁倒立では「逆さまの世界」を体験します。このようにぐるぐる回ったり逆さまになったりする経験は、耳の奥にある三半規管を刺激し、どんな体勢からでも「今、自分の体がどうなっているか」を瞬時に察知する脳のセンサーを磨き上げます。
また、鉄棒でバーをギュッと握って「ぶら下がる」、腕で自分の体重を「支える」といった動きは、重力に逆らう非常に強度の高い運動です。日常生活ではなかなか使われないこれらの動きこそが、一生モノの「体幹」を養う最高のトレーニングになります。
自分の重心を自在に扱えるようになると、運動が上手になるのはもちろん、椅子に座っているときの姿勢も良くなります。実は、姿勢が安定することは学習への集中力を持続させることにも直結しており、運動能力の向上は「学びの土台」作りでもあるのです。
② 体を移動する動き(移動系動作)
「走る」「跳ぶ」を、もっと自由に、もっと力強く。

「移動系」とは、「力強く地面を蹴る」「スムーズに重心を移動させる」といった、目的地まで自分自身の体を効率よく運ぶ力のこと。BUDDYキッズでは、かけっこや全身を使った登り・這いなどの運動を通して、あらゆる運動のエンジンとなる「推進力」を多角的に育てます。
例えば、かけっこでは、単に足を速く動かすだけでなく、正しいフォームによって「地面からの反発を最大限に推進力に変える力」を論理的に学びます。こうした経験は、自身の重心を前方へスムーズに移動させる感覚を養い、将来どんなスポーツにおいても力強く加速できる体のバネを作ります。
また、「壁をロープで登る」動きは、自分の体重を自らの筋力で引き上げることで、重力に抗って体を移動させる出力を高めます。道具の補助に頼らず、自力で体を持ち上げ、運ぶ経験を積み重ねることこそが、どんな環境でも自分の体を自由自在に操れる「移動の天才」を作る最高のトレーニングになります。
③ 用具を操作する動き・力試しの動き(操作系動作)
手足のように道具を操る「器用さ」を身につける。

「操作系」とは、「道具を意図した通りに動かす」「自分と対象物との距離を正確に測る」といった、自身の体と外部の物をシンクロさせる力のことです。BUDDYキッズでは、縄跳びやボール運動を通して、手足の延長線上にある「器用さの根源」をじっくり育てます。
例えば、縄跳びでは、単に跳ぶだけでなく「縄を回すリズム」と「タイミングよく地面を離れる動き」を一致させる感覚を養います。このように自分の動きを道具の周期に合わせる経験は、自身の体と外部の事象をタイミングよく連動させる能力を劇的に高めます。
また、ボール運動で「投げる・捕る・蹴る」といった動作を体験することは、自分とターゲットとの距離を瞬時に計算し、最適な力加減を出力する「空間認識能力」を鋭く磨き上げます。
自分の体の一部であるかのように道具を扱える感覚(身体感覚の拡張)は、あらゆる高度なスポーツ技術の基礎となります。この時期に多様な道具に触れ、対象物を自分の思い通りにコントロールできる経験を積むことこそが、将来どんな新しいスポーツに出会っても、その技術の本質を即座に掴み、体現できる「高い適応力」を作るための確かな土台となります。
「一人ひとりに合わせた成功体験」の設計
これらの36の基本動作は、ただ漫然と回数をこなせば身につくものではありません。大切なのは、今のその子にとって「少し頑張れば届く」という絶妙な難易度設定と、適切な補助です。
BUDDYキッズの先生たちは、一人ひとりのお子様の身体の使い方を細かく観察しています。「どこに力が入っているか」「どこで動きが止まっているか」を専門的な視点で見極め、言葉がけ一つ、補助の手の位置一つで、「できない」を「できた!」に変えていきます。
この「自分でできた!」という鮮明な成功体験こそが、脳に正しい動きを焼き付け、さらなる挑戦への意欲を引き出すスイッチとなります。私たちは、運動の技術だけでなく、その裏側にあるお子様の心の変化を最も大切にしています。
まとめ:「できた!」の先にある、一生モノの自信
幼児期にこれら3つのカテゴリーをバランスよく経験し、信頼できる先生のもとで挑戦を繰り返すことは、脳の中に広大な「運動の地図」を描く作業です。
BUDDYキッズでは、単に「逆上がりができる」という結果以上に、「練習すれば、自分は変われるんだ!」という自信を育むことを何より大切にしています。
この自信こそが、スポーツの枠を超え、将来どんな困難にも立ち向かえる「心の強さ」の根源になります。
まずは無料体験で、お子様の「運動の根っこ」を一緒に育ててみませんか?西麻布のスタジオでお待ちしています!